最近忙しくてまとめ記事しか書けなくてごめんなさい。
今回は「攻殻機動隊ARISE AA」2話を解説しようと思います!
初見だとなかなか理解することは難しいですが、整理して一つ一つ見ていけば、すっと理解できるはず!
メチャクチャ密度が濃いので、一つ一つ台詞を拾わないとついていけません。書きだしてみましょう。
○「故郷がなつかしくなったか」
クルツさんの登場です。この人は「GHOST PAINS」で登場した人物なので、次回(3話)を見れば、この人のキャラクターや、素子との関係がわかるのではないでしょうか。
まあ、今回の話には直接かかわらないので、放置します。
○エマが拘束されています
素子は彼女に面会。同時にツムギ・ドクロという特殊なサイボーグが登場します(区別めんどいのでツムギで統一します)。電子戦の技術士官だそう。一卵性双生児の二重義体だそうです。どうやって動いてるんだかわからないのは、バトーさんも一緒みたいです。
「やはり戻ったのは義体だけか。彼女はクルツ中佐つきの電子技術官だ」
エマはクルツの下で働いていたそうです。
「彼女は特殊なニューロチップ型電脳を持つハッカーを探していた。通称スケアクロウ(和訳すると案山子)。ハリマダラ社を襲ったサイバーテロの容疑者だ」
ハリマダラ社の話は「GHOST TEARS」でした。今後放送されるんだと思います。それまで詳細は待ちましょう。
ツムギ「わたしたちの結論では、戦後の技術をベースにした特殊なスパイだ。推論を構築したのはエマでね。彼女は自分と同じ障害を持つ人物を想定した」
ツムギ「少しずつ脳をニューロチップに置き換え身体を義体化せねば生きられない」
素子「彼女自身がその障害を……」
ツムギ「人格は希薄化し、補助電脳無しでは自我を保てない。そういう障害を自己の特質としたのが、エマでありスケアクロウだ」
ツムギ「スケアクロウは違う。希薄な人格の代わりに他者のゴーストをダビングして、義体を奪って他人になりすます。知恵のない案山子に、偽物の脳をいれるように」
……言ってること、わかります? そもそも、攻殻機動隊における「ゴースト」とは、魂、心、自我にあたる概念らしいです。それをダビング、つまり電脳の記録内容を複製したってことみたいです。
素子「お前は何者だ。所属機関をいえ」
エマ「わたしは案山子、脳がなくなっていく」
ブリンダジュニア「わたしはブリキ、心がなくなっていく」
オズの魔法使いがモチーフになっています。詳しくはWIKIを参照。
イシカワが調べて、ブリンダジュニアの素性が明らかになります。
イシカワ「ブリンダジュニア、32歳。電脳化の後、職業紹介所で会計士に。人格は希薄でも、知能テストで200ケタの数字を2秒で記憶してるぜ」
素子「典型的な特殊認知能力者だ。どの機関がハッカーに仕立て上げたか特定しろ」
素子「わたしがあの男のゴーストにダイブする。トグサ、あの男の記録をコピーさせてもらえ」
とか話しているうちに、トグサの電脳がハックされます。そして、
この男は、「GHOST PAINS」にて登場しました。襲撃してきます。素子は最初こそやられるものの、あっさり撃退。さすがの後のゴリラ……
イシカワ「通信にスターターのログを発見!」
男の襲撃はファイアスターターが感染しているせいだったようです。
ログというのは「起こった出来事についての情報を一定の形式で時系列で記録・蓄積したもの」だそうです。
ファイアスターターは、発症を操作できるウイルスで、被害をコントロールできる。スターターのスイッチを入れる第三者が必要だということがわかります。それならばウイルスそのものではなくスターターを持つ敵を追え、と素子は指示。
電脳空間内で、エマとブリンダジュニアは約束します。
エマ「二人で、死んだ後も生き続けましょう」
ツムギが侵入を試みると、定番の攻性防壁が発動。少佐たちは無事です。ウイルスで操られた軍人たちはダウンします。
この後、調査によって、事件の真相がようやく明らかに。
冒頭の虐殺の目的は、北原国防大臣の暗殺だった。たった一人を殺すための隠れ蓑だったようです。
兵器国内開発派だったことから、狙われてしまった模様。要は軍の内部抗争のためにテロをでっち上げたということです。
エマが狙撃されたのはブラフ、安全に501機関に送り届けるためでした。
捕まえるべき相手は、案山子男にウイルスを売った人物。そう素子はまとめます。
その後、トグサを置いて、エマは海に向かって歩き出します。
エマ「遠くに行くって、約束したんだ」
エマ「さよなら」
エマを狙撃したのは、ヘリコプターに乗ったホヅミ大佐でした。
素子「パッケージが解除できたわ」
調度ウイルスをなんとかした素子がエマに駆け寄り、その脳に接続しようとします。
素子「ニューロチップ式ならまだ生きてる」
ニューロチップ=神経細胞とマイクロマシンを結合したハイテクチップらしいです。
ソースはこれです→攻殻サイトのワード解説。もっと早く見つけりゃよかった。
「僕たちは生き続ける」
二人のゴーストはハリマダラ社の試作機体、多脚戦車にダビングされました。
ここからアクションシーン。チャフグレネードや粘着ガンでメタルギアみたいな戦闘を見せてくれます。素子たちの行動を先読みしたような試作機体の機能に驚かされながらも、最終的に素子は戦車に自分を接続します。
その時、陸軍情報部が砲撃を準備していました。砲塔を試作機体に向けます……
素子「しまった……自己のゴーストすら消して、それでも存在し続けるというのか?」
戦車からなんか出てきた。この子は海に向かって走ります。「海に行きたい」というエマとブリンダの思いによるものでしょうか。
最終的に砲撃によってこの子は爆撃されます。しかしゴーストダビングがあれば、ダビングされた自己がネット上に存在するかもしれない……そんな可能性を示唆して、物語は幕を下ろします。
ちなみにホヅミ大佐のヘリは何者かによって撃墜、大けがを負い、死を予感したホヅミは自白しました。
猿は素子のゴースト侵入キーを持っていませんでした。それが素子の上司(GHOSTPAINSに登場)の残した言葉だそう。
○それぞれのクリスマスの過ごし方の違いがちょっと笑えます。
なぜ面白いのか?
ここまで入り組んだ物語を見ることが出来ること自体が幸せです。物語が複雑である長所は、視聴者が何度も視聴することで理解を深め、結果的に作品にのめり込むことだと思います。
色々な物語を見てきて、王道展開や、都合のいい展開を見飽きたなら、攻殻機動隊シリーズはARISEに限らずお勧めです。独自の世界観、物語を体験することが出来ると思います。
ARISE ALTERNATIVE ARCHITECTURE(AAA)は、これまでに劇場公開されたOVA1~4巻を編集、そして最後に新エピソードを加えたものになっています。
カットされた部分もあり、今回の「GHOST STAND ALONE」を1時間まとめてみたい方は、下のBDで見るとより楽しめると思います!